出産を振り返る

41週で娘は産まれた。

それまで前駆陣痛がちょいちょいあって、新月の日なんかは夜中ずーっと痛くて今日こそ生まれるのか？と期待しつつ不安な状態で過ごしたことを覚えている。我慢できる痛みだから陣痛ではないか～と思いながら寝たっけ。

その後もちょいちょい前駆陣痛があって・・・

子宮口も1cmとか2cmは開くけれどもそれ以上開く様子もなく40週が終わり・・・

内診ぐりぐりは2回やってもらったかな。すごい痛いっていう人もいるけど案外私は平気だった。

出産当日。

その夜、21時頃にお風呂に入ってる時に、あれ？何かお腹が痛いかもしれないと思いつつ、でも前駆陣痛の可能性もあるし・・・とまぁまぁ気にしながら寝床に入る。

しかしながらお腹がやっぱり痛い。22時、23時、お腹の痛みはおさまる気配がない。病院に電話する。もう41週目だからそのまま入院してもらう可能性もあるからと入院準備をしてくるようにと（といってもほとんど準備するものはないのだが）。

24時、2階にあがり寝ている母を起こす。病院に送ってほしいと。

隣の部屋で寝ていた父も起きてくれたが、母と2人で家をでた。

病院まで車で約30分。最初は何てことなかったが病院が近づくにつれ車の振動が体に響き痛みを感じる。

病院に到着、日付変わって1時頃。入院の手続きをし案内され待機用の部屋に入る。痛みはあるものの普通に話せる状態。すでに入院している妊婦さんが複数名いて、ものすごい声がしていた。部屋に入る際すれ違った妊婦さんが手に点滴をうった状態で歩いてLDRに向かっていたのだろうが、その妊婦さんが、ぜえぜえはあはあと今にも死にそうな様子だったのをみて怖気づいてしまったのを覚えている。

横になり診察をうける。お腹にベルトをはめる。「先生、これ陣痛ですか？」「陣痛でしょう」と。

出産時の手引きでは、体を動かしたりしましょうみたいなことが書いてあったけど、ベルトをはめているので横になってじっとしているだけだった。部屋が真っ暗なので付き添いできてくれている母がこっくりこっくり寝始める。

突然ドンと音がして感たことのない痛みがおしよせる。痛い痛いと声ももれ、気持ち悪くて嘔吐する。ナースコールをする。破水ですねと。子宮口も8cm開いていてLDRに移動しましょうと。

立てない、痛くて立てない。車いすに乗せられて移動した。

分娩台に到着。ヨガでならった呼吸法や、テキストに書いてあった陣痛のメカニズムを思い出しながら、落ち着くことを意識した。深く息をして、陣痛の痛みがこみあげてくるのを声を押し殺し必死に我慢した。

この波はいつまで続くのだろう。つらい、痛いと思いながら乗り切っていた頃、ふと陣痛の痛みは10回数えるほどで終わることに気づいた。その後は痛みが始まったら深呼吸しながら10回、自分の手グーパーしながら10数えて気を紛らわしながら乗り越えることにした。

突然助産師さんからそろそろいきんでみましょうといわれる。再びヨガの呼吸法を思い出しながら、体を丸めてんーっといきんでみる。

陣痛がきたタイミングで一回呼吸をして次いきみましょうと。了解、あ、きたよきたよ「陣痛きました」と自ら声を発し呼吸、そしていきむ。

何回やっただろうか。途中、赤ちゃんの心拍が弱くなってきていますと周りの助産師さんが言っていたが、5～6回だっただろうか。生まれたらしい。午前5時4分。

らしいというのは自分が気づかない間に麻酔をうってくれていたからか、あまり感覚がなかった。

赤ちゃんを助産師さんが抱きかかえている。何だろう、母性が込み上げる訳ではなく、こいつがお腹の中にいたのか～という感覚？やっと終わった・・・という達成感？

そして体の上下がつながっていない感覚。ボロボロ。モロモロ。もともと貧血だったこともあり起き上がろうとすると目の前が真っ白になって倒れそうだったのでしばらく休ませてもらうことにした。

出血は460mlと多かったものの自己血を投与することなく出産することができた。

これが私の出産体験記。